観音様について





  観音様とは
 観音様は、正式には観世音菩薩もしくは観自在菩薩といい、人々の様々な苦しみや悲しみを取り除き、幸せへと導いてくださることから、抜苦与楽の仏様として信仰されています。「観音経」に、観音様は三十三の姿をもって人々を救済すると説かれていることから、三十三の観音様をめぐる三十三観音巡礼がおこなわれるようになりました。


 



  観音巡礼の功徳
 観音巡礼は長谷寺の徳道上人が冥土に赴いた際、閻魔大王より生前の罪業によって地獄へと堕ちるものが多いので、三十三の観音霊場を巡り滅罪の功徳を積むよう、観音巡礼を広めよと伝えられ、起請文と三十三の宝印を受けて、現世に戻って観音霊場を定めたといわれています。
 これが観音巡礼のはじまりだそうです。このことから、観音巡礼をおこなった者は閻魔大王から、浄土に向かうことが許されるとされます。そのため自らの功徳のため、また亡くなったご家族のご供養のために巡礼される方もおられます。
 また、観世音菩薩は現世に生きる者の様々な苦しみを取り除く抜苦与楽の仏様とされることから、それぞれに現世での功徳を求め巡礼される方もいらっしゃいます。さらに、現代は心の時代といわれることから、癒しや自分発見のために巡礼される方もおられます。観音巡礼にはそれぞれに目的があり、それぞれの功徳があるのです。


 



  観音様のお名前について
 日本では観音様と呼ばれ親しまれていますが、正式には観世音菩薩もしくは観自在菩薩というお名前です。インドではアヴァローキテーシュヴァラというお名前であり、これを日本語に訳すと「世の人々の救いを求める音を観ずると自由自在に救済する仏」となります。そこで、観世音菩薩と古代中国で訳されたのです。また、西遊記のモデルともなり有名な玄奘三蔵は新しく観自在菩薩と訳されました。般若心経の冒頭に出てくる観自在菩薩とは観音様のことなのです。ただ、玄奘三蔵が訳されるよりも早く観世音菩薩として日本に伝えられ、日本では観音様というお名前で親しまれています。





  山形百観音について
 観音巡礼の功徳であげた徳道上人が定めたとされるのが西国三十三観音霊場です。三十三観音霊場のなかでは、もっとも歴史ある霊場です。しかし、徒歩で移動していた時代にあっては、簡単に西国まで巡礼に行けませんでした。そこで各地に三十三観音の霊場がつくられるようになっていきます。山形県では最上三十三観音と庄内三十三観音、そして置賜三十三観音が古くから観音霊場として信仰を集め、山形百観音もしくは出羽百観音として巡礼されています。ひとつの県のなかで百観音の巡礼ができるのは当地だけのようです。ちなみに、三十三観音を3つ足すと99ですが、庄内札所の首番が入ることで百観音となります。